最新脳科学情報

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2016.1.6

歩く速さが遅くなった人は要注意!

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近年、歩行速度の遅さと認知症状によって特徴づけられる運動認知リスク症候群(motoric cognitive risk syndrome, MCR)が、認知症の専門家から大きな注目を集めています。

歩行速度が遅く、記憶力などの認知機能に不安のある人は、

認知症発症リスクが高くなるというのです。

 

米国、ヨーロッパ、中国、韓国、インド、日本などの

17カ国の22のコホート研究から、60歳以上26802名のデータを用いて分析を行ったところ、

調査の開始時に運動認知リスク症候群と診断された人の割合はおよそ10%いました。

 

75歳以上の高齢者に多くみられ、同時に認知的な機能不全も抱えていました。

その後、運動認知リスク症候群を抱えている人は、そうでない人に比べて、

認知症の発症リスクが90%も高まったそうです。

 

 

最近では、認知症になる前の対処が重要であると考えられています。

「歩く速度が急に落ちた、記憶したり考えたりするのが難しくなってきた」

という方は、専門の外来を受診されることをお勧めします。

 

 

【参考文献】

Verghese, J., Annweiler, C., Ayers, E., Barzilai, N., Beauchet, O., Bennett, D. A., … & Capistrant, B. (2014). Motoric cognitive risk syndrome Multicountry prevalence and dementia risk. Neurology83(8), 718-726.