最新脳科学情報

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2016.1.13

脳への電気刺激で”かゆみ”を抑える

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冬になると空気が乾燥してかゆみが出て困りますね。
肌を保湿したり、かゆみ止めを利用したり
さまざまな方策を取られている方も多いことでしょう。

生理学研究所の研究者らが興味深い発見をしました。

経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)と呼ばれる手法を用いると

かゆみ知覚が抑制されることがわかったのです。

 

経頭蓋直流電気刺激法とは頭蓋骨に貼り付けた電極から
ごく弱い電流を頭皮上に流すことで、皮質の活動に影響をあたえる手法です。
安全性も高いと考えられています。

実験では、電気刺激とヒスタミンを使って、参加者の腕に痒みを誘発しました。

 

経頭蓋直流電気刺激は下記のとおり行いました。
両側の感覚運動野に電極を貼り付け、1.0mAのごく弱い電流を流します。
右の脳に電極、左の脳にマイナス電極を貼って刺激を行ったところ、

プラスマイナスの電極を逆に貼った場合や、電流を流さなかった場合に比べて
痒みのピークが低く、かつ痒みからの回復が促進されることが示されました。

薬に頼らずに痒み知覚を抑える方法として発展が期待されます。

生理研のプレスリリースもご覧ください。

 

参考文献:
Nakagawa, K., Mochizuki, H., Koyama, S., Tanaka, S., Sadato, N., & Kakigi, R. (2016). A transcranial direct current stimulation over the sensorimotor cortex modulates the itch sensation induced by histamine. Clinical Neurophysiology, 127(1), 827-832.

 

生理研プレスリリース
非侵襲的大脳皮質刺激により痒み知覚が抑制される
~経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)を用いた検討
http://www.nips.ac.jp/release/2015/08/_tdcs.html